Twitter企業アカウント運用のコツ、準備から実践まで全10個を解説
認知力や売上を上げるため、多くの企業が参入しているTwitterのアカウント運用。
いわゆる「中の人」として運用を行うとなると、トレンドを予想したり分析を行ったりしつつ、ツイートの言葉選びが重要なため、難しいイメージを持たれるかもしれません。
運用方法にこれと言って正解があるわけではない点も、難しいイメージがしますよね。
しかし、初めて運用を行う際に気を付けるポイントや、基本的な運用のパターンというのはあります。
今回の記事では、基本的な運用方法とコツについてご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
Twitterの特徴と企業アカウントを運用する魅力とは
Twitterの特徴であり、企業アカウントを運用する魅力のまずひとつ目は、そのアクティブユーザー数の多さでしょう。
Twitter |
Instagram |
Facebook |
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国内月間アクティブユーザー数 |
約4,500万(2017年10月時点) ※公式TwitterJapanツイートより参照 |
約3,300万(2019年3月時点) ※FACEBOOKホームページより参照 |
約2,600万(2019年07月時点) ※CNET Japanホームページより参照 |
今起きている情報を手軽に受発信ができる「リアルタイム性」と、140文字のテキストでのコミュニケーションや匿名性などといった「気軽さ」を感じられる特徴が、多くのユーザーに支持されているようです。
企業アカウントでも、文字数が少ないからこそユーザーに気軽に情報を届けることができ、テキストだけのツイートでも好まれるため、Instagramのように画像メインの投稿に適さない業種でも運用が難しくありません。もちろん、画像や動画の投稿も可能です。
また投稿に対してのリプライやそれに対する返信、DM機能で、ユーザーと直接コミュニケーションが行えるため、消費者は親近感を持ちやすくなります。
そして、企業にとっての最大の魅力は、Twitterの「拡散力」でしょう。
Twitter以外のSNSではフォロワーに投稿を見てもらうのが主ですが、Twitterでは魅力的な投稿は「いいね」や「リツイート」されることで、フォロワー以外にも拡散されるため、瞬間的に自社のことを知らない人達にも認知されるのです。
こうした「バズリやすい」Twitterの特徴は、自社ブランディングや認知拡大、あらゆるキャンペーンを行いやすく、企業にとってのメリットとなります。
企業アカウント運用のコツ
【準備編】
①戦略的に運用していくために
・運用目的を決める
目的が曖昧なまま企業アカウント運用を行うと、ただ時間の浪費になりかねません。
まずは「顧客リストの獲得」「商品の購入」「認知を広める」など自社の目標に合わせた運用目的を決めておきましょう。
・ペルソナやKPIを設定する
年代や性別だけでなく、自社のターゲットの生活環境まで具体的に考えた「ペルソナ」を設定していきましょう。そうすることで、誰へ向けて情報を発信するのかが明確になり、投稿の内容やアカウントの方針も統一感ができます。顧客層が幅広い場合には複数のペルソナを設定し、それぞれの興味や関心に沿った投稿をするとエンゲージメントの維持に効果的です。
KPI設定でやってしまいがちなのがフォロワー数です。
目的に沿っていれば良いのですが、そうではない場合は、単純にフォロワー数だけを追ってしまうと、コンバージョンに繋がらず運用の効果を得にくくなります。
例えば「ホームページへのアクセス数アップ」がTwitterの運用目的なら、最終的にサイトURLのクリック率を上げなくてはなりません。そのために、エンゲージメントやインプレッション数をKPIとして設定して、利用者の反応に合わせて投稿内容を改善するのも一つの方法です。
②炎上リスク回避と問い合わせ対応のルール化
大きな魅力であるTwitterの拡散力は、誤った投稿を行ってしまうと炎上を招きやすいとも言えます。炎上は企業全体の信用を損なう恐れもあるため、しっかりと対策をしておきましょう。
気をつけておくべき基本的な対策を以下にご紹介します。
- 個人情報や重要情報はつぶやかないようにする
- 信頼性の高い情報以外はつぶやかない
- センシティブな問題に触れるツイートはしない
- TwitterのDMからお問い合わせされた場合の対策を事前に検討しておく
気軽に投稿できるからこそ、あらかじめ内容をしっかり精査するか、事前にマニュアルなどを作成し、ルールに沿ってツイートするように決めておくと安心です。
また、こちらからセンシティブな話題に触れないのはもちろんのこと、リプライに対しても常に冷静かつ真摯に対応することが大切です。ネガティブなリプライに関しては慌てて返信したりせず、会社全体で話し合ってから対応を決めましょう。
自社のサービスや商品に対して、TwitterのDMでお問い合わせが来ると見落とす恐れがあるので、お問い合わせホームページに繋ぐようにプロフィール欄に書くなどして、トラブルを防ぐ対策をしましょう。
DMを使ってカスタマーサポートを行う場合は、Twitter DM botなどを活用するのもひとつです。
③Twitterで人気企業アカウントをチェック
すでにTwitterで成功している企業のアカウントを参考に、自社でも取り入れられる要素がないか次のような点を研究してみましょう。
- プロフィール欄やアカウントの世界観、方針など
- 反響の大きい投稿内容・画像、ユーザーとのやり取り、キャンペーンの形式や内容、など投稿について
- 競合他社であれば、フォロワーの性別・年代など、自社のターゲットでも参考にできそうな点がないか
【実践編】
①タイムリーな投稿、親しみや共感の持てる投稿をする
時事ネタを自社のアピールに活かせるよう、Twitterのトレンドは常にチェックしておきましょう。
Twitterはリアルタイムで情報が行き交う場でもあるため、トレンドに載っている情報と関連した投稿をすることで、拡散してもらえる可能性が高まります。
通年の季節ネタ、今日は何の日、などをTwitterがまとめた「モーメントカレンダー」などを活用して、投稿作成の参考にするのも良いでしょう。
②役立つ情報を発信する
自社商品の活用アイディアや、アレンジレシピ、お得なキャンペーン情報などは多くの「いいね」や「リツイート」を獲得できる可能性が高い投稿です。
ユーザーが知らなかった情報や、有益と思える内容を定期的に投稿できると「役立つアカウント」として認識してもらいやすくなります。
③質問やアンケートなどユーザーが参加できる投稿をする
SNSの強みのひとつは、双方向のコミュニケーションです。投稿へのリプライに対する返信なども重要ですが、ユーザーの生の声を聞けるチャンスを活かさない手はありません。
気軽に参加できる2~4択の質問やアンケートを実施することで、多くのユーザーとのやり取りが生まれるきっかけが作れます。また設問内容によっては、趣向性や意見など、フォロワーへの理解を深めることができます。
④フォロワーのつぶやきへアクションする
自社の投稿へのユーザーアクションを追うばかりで、こちらからアクションを全くしていなければ、フォロワーとのコミュニケーションは双方向とは言えません。
フォロワーの全ての投稿に対応するのは難しいですが、定期的に偏り過ぎないように注意を払いつつ、こちらからもフォロワーへ「いいね」などのアクションを起こしましょう。
実際に、生活者起点のリサーチ&マーケティング支援を行なうネオマーケティングが実施した調査結果によると、SNS運用のKPIを達成している担当者ほど、「定期的にコメント・返信をしている」「定期的にいいね・保存をしている」と回答しています。
その割合としては、「KPIを達成している担当者は、達成していない担当者の2倍、フォロワーへいいね・返信をしている」との結果になっています。
(参照:全国の20歳~69歳の男女1000人に聞いた「企業SNSのヒント」株式会社ネオマーケティング調べ)
⑤キャンペーンできっかけを作る
自社を知ってもらうきっかけとして、ユーザー参加型のTwitterキャンペーンを多くの企業が行っています。中でも、インスタントリプライやインスタントウィンなどが人気です。
インスタントリプライとは特別な賞品は無く、ランダムにリプライに対して返信を行うユーザー参加型のくじ引きのようなキャンペーンです。イベント感覚で楽しめて気軽に参加できるので、話題性で認知を広めたい場合などに活用されます。
インスタントウィンは「アカウントフォローとリツイート」「アカウントフォローとハッシュタグツイート」などの条件のアクションをすることで参加でき、抽選で賞品が当たる形式です。その場で当落がわかる仕組みが人気で、賞品にデジタルギフトが活用されるケースも多く見られます。
デジタルギフトは当選者にURLを送るだけでプレゼントが可能なため、キャンペーン参加から賞品の受け取りまでワンストップとなり、参加者の満足度も高いキャンペーンとなるためです。
さらに詳しくデジタルギフトを活用したインスタントウィンキャンペーンの情報を知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
⑥広告を活用する
Twitterの広告には「プロモ広告」「フォロワー獲得広告」「Twitter Amplify」など、その表示形式やターゲティング方法などでいくつかの種類があります。
プロモ広告は汎用性の高い広告で画像・動画・テキスト広告など幅広く扱えます。
フォロワー獲得広告はフォロワーを増やしたい時に利用する広告で、ターゲット層に向けて自社アカウントのプロモーションが行えます。
Twitter Amplifyは、動画の前または後に広告動画を流すことができるものです。
各マーケティングの段階や目的に応じて選択しましょう。
多くの企業が活用する「プロモ広告」については、詳細を以下の記事で解説しています。
⑦Twitterアナリティクスで分析を
Twitter公式の分析ツールが、Twitterアナリティクスです。無料で自社アカウントへのアクセス数やインプレッション数などを確認することができます。
ブラウザで、画面左メニューの「もっと」から「アナリティクス」(または「分析」)をクリックすると見ることができます。
月毎の1番インプレッションの高かった「トップツイート」や、投稿に対するユーザーの反応がデータとして可視化され、アカウント運用の解析に役立ちます。定期的に確認して、より良い投稿への参考にしていきましょう。
上手にTwitterの企業アカウント運用を行おう
まずは目的を明確にした上で、自社のターゲット層に向けた運用を考えましょう。
Twitterは分析を行って運用することで、ふとしたツイートがターゲットに刺さり、一気に拡散力を強めて認知を集めることもできます。
とても運用しがいのあるツールとも言えるTwitter。
成功させるための準備と体制を整えたうえで、活用してみてはいかがでしょうか。
<参考・引用サイト>
・ヤフーニュース 日本におけるTwitterの利用状況を詳しくさぐる(2019年公開版)