リモートワークの課題がクリアに? バーチャルオフィス(仮想オフィス)とは
バーチャルオフィスとは?web会議システムなどとの違いは?
リモートワークの浸透により「バーチャルオフィス」「仮想オフィス」といったサービスの導入に取り組む企業が増加しています。
Web会議システムなど、従来のリモートワークツールは作業、いわばハード面に特化したものでした。業務は成り立つものの、一人で作業することへの孤独感やコミュニケーション不足など、リモートワークにおけるソフト面までは補えず、課題となっていました。
<バーチャルオフィスとは?>
バーチャルオフィスはオンライン上の仮想空間に疑似オフィススペースを設置し、現実のオフィスのような「集まる場」を作ることで、業務効率化やコミュニケーションを円滑にするサービスです。
そのためweb会議システムやチャットツールに比べ、より会話などが生まれやすい工夫が凝らされています。
これまでのリモートワークツールのハード面にプラスして、ソフト面もカバーしたサービスといえるでしょう。
またバーチャルオフィスには、音声コミュニケーションに特化したものや、オフィスの間取り図上でアイコンによってメンバーの動きが可視化されているもの、臨場感のある3D空間にアバターで出勤するものなど、さまざまなコンセプトや特徴があるため自社に合ったサービスを選択することができます。
バーチャルオフィスのメリット
バーチャルオフィスを導入することで期待できるメリットや効果を解説します。
●話しかけやすく、雑談や何気ない会話が増える
バーチャルオフィスでは、会議中なのか、自席で作業中なのか、リアルタイムでメンバーの状況がわかります。相手のタイミングに合わせられるため、web会議のように目的のあるミーティングではない場合でも、声をかけるハードルが低くなります。
隣の席の同僚と息抜きの雑談や、どこかから聞こえてきた話題に途中から参加するなど、現実のオフィスで交わされていたような気軽な会話が発生しやすくなり、新たなアイディアの創出や、良好な人間関係構築などに繋がります。
●孤独感などの「リモートワーク疲れ」が解消できる
リモートワークでは一人で作業をしているとチームやメンバーとの繋がりが薄れ「寂しさ」や「孤独」を感じやすくなります。
バーチャルオフィスでは、周囲の声が聞こえたり、リアルタイムで状況やチャットが確認できたりと「メンバーが居る」「共に働いている」と感じられるように、機能やビジュアル面が工夫されているため、帰属意識やエンゲージメント向上などといった効果が期待できます。
●業務効率化、生産性の向上が図れる
リモートワークで見えづらいメンバーの勤務状況が把握できるのもバーチャルオフィスの利点です。
出社・退社、作業中などをはじめ、仕事の進捗や今後のスケジュールなどもわかりやすく表示されます。メンバー間での細かい調整や相談を行いながら進められることで、トラブルを防いで効率的に作業ができます。
また可視化されることで、リモートワークでも正当な勤怠管理や評価へと繋がります。
さらにバーチャルオフィスへログイン、ログオフすることで、リモートワークで曖昧になりがちな出退勤の切り替えがしやすくなり、仕事への集中力アップも期待できます。
バーチャルオフィスの基本機能、可能なこととは?
サービスによってさまざまなコンセプトや特徴がありますが、多くのバーチャルオフィスに共通する機能をご紹介します。
●web会議、チャット機能
コミュニケーションを円滑にするバーチャルオフィスのコアとも言える機能です。
サービスによって使える種類や組み合わせが異なります。
<web会議機能>
リモートワークで目的を持った会議や打ち合わせを行う際に使用します。
カメラをオフにして音声のみの通話や、背景の設定、画面共有なども可能。
Zoomなどの既存web会議ツールと連携できるサービスもあります。
<ボイスチャット、テキストチャット、ビデオチャット等>
チャットは気軽に会話したいときや、思い立ったときなど、カジュアルで素早いコミュニケーションに適しています。ボイスチャットを常時繋いでメンバーがいる雰囲気が感じられる機能や、テキストチャットではグループやテーマを作ったり、タイムラインにつぶやきを流したりと、多様な形態で会話が楽しめます。
●勤怠管理、ステータス(在席確認)機能
バーチャルオフィスツールにログイン・ログオフすることで、出勤・退勤が判断できるため、メンバーの正確な出退勤管理が可能です。リモートワークで曖昧になりがちな、勤務時間超過などの予防にも役立ちます。
勤務中も在席・離席・休憩中・会議中など、ステータス表示によってメンバーの在席確認ができるため、相手の状況を把握し、会話するタイミングを計ることができます。
ステータスは手動設定や自動検出など、サービスによってタイプが異なります。
●画面・資料共有機能
確認してもらいたい資料や、書類を見ながら相談したいとき、作成中のものに指示が欲しいといった場合に、画面や資料を共有する機能が使えます。
共有した資料をメンバー間で同時に編集することができるなど、リモートワークでもメンバーとの共同作業が可能です。
またYouTubeの動画や、Spotifyの音楽の共有が可能なサービスもあります。
●オフィスのレイアウト、デザインカスタマイズ
会議室や執務スペースなど現実オフィスと同様の空間が再現されたレイアウトに、メンバーの座席や家具を配置したり、テーマカラーを選んだりとオフィスのカスタマイズができます。
リモートワークをはじめセミナーやイベントなど、活用する企業の増加に伴ってバーチャルオフィスも進化し、多種多様な特徴、コンセプトのサービスが増えてきています。
自社の目的やスタイルに合ったものを導入することで、更なる生産性アップを目指してみてはいかがでしょうか。
<参照ウェブサイト>
・oVoice となりで話しているような、バーチャル空間を。
・RemoteWorkLabo【13選】徹底比較 テレワークにおすすめのバーチャルオフィス(仮想オフィス)ツール